ゆたり倶楽部

[ギャラリー・アート] 記事数：35

◎ギャラリー・アート

うつわや季器楽座
[茨城県水戸市]

日用品としてのうつわの美。
使い続けて、それぞれの味わいが生まれる。

　竹林とけやきの大樹に囲まれた、ショップの名前通りに四季の移ろいを感じるうつわの専門店。ここに集ううつわは、オーナーご夫妻が日本各地から自ら買い付けをしてきた個性溢れるものばかりです。食事は毎日のことだからこそ、気に入ったうつわで食を楽しんでみませんか？

　「お店で並べているのは、どれも作家さん達がきちんと手をかけて作っているもの。その気持ちがちゃんと伝わるようなお店をしていきたいと思っています」と語るオーナー。それは高級で値が張るものということではなく、暮らしの中で普通に使える日用品として、いかに手をかけたのか、ということ。「うちで扱っているのは、『今日の肉じゃが、少し崩れちゃった』っていう時に合うようなものが多いかもしれませんね」。

　形や大きさ、色づかいにこだわりつつ、シンプルで使ってみたくなるうつわが数多いのは、“用の美”を知っているオーナーならではのセレクトだから。買い付けには、笠間はもちろん有田や備前、小鹿田といった名だたる産地から、北海道〜沖縄まで日本各地の作家を訪ね歩くそうです。そうして知り合った作家たちの作品は、毎月ギャラリーコーナーにも展示され、新作を見ることが出来ます。
　うつわ選びに悩んだときには、店内に併設されたカフェで一息。オーナー手作りのシフォンケーキとコーヒーで、ゆっくり思いを巡らせるのも贅沢なひと時です。備前焼の刺身皿に堂々と乗ったシフォンケーキを見ていると、「こんな使い方もあるんだ！」とびっくり。常識にとらわれない、自分らしいうつわの楽しみ方も浮かんできそうです。（tou2）