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福島県との県境に近い、茨城県大子町で糀を作り続けて200年。「糀や 菊池商店」の手作り味噌は、同町の「ふるさと納税」の返礼品にもなっています。その5代目を務めるのは菊池礼子さん。
昔は自宅で味噌を仕込んでいた家庭が多く、その発酵の材料となる糀作りが同店のはじまり。その後、時代の流れと共に味噌を作る家庭も減り、半世紀前から味噌作りを始めたのが礼子さんの両親でした。
「物心ついた時から、自分が継ぐのかなって思っていた」、そう話す礼子さんは4姉妹の次女。両親が病に倒れる中20年務めた職場を退職し、7年前に5代目の道へ人生のレールを繋ぎました。その後県内を中心にイベントにも積極的に出店。「味噌本来の味を知って欲しい」と試食で必ず振舞われるのが、具の入っていない味噌汁です。
厳選した国産大豆をかまどでコトコト炊き上げ、地元産コシヒカリを原料に三日間かけてできる米糀と塩を混ぜて作る、糀やの手作り味噌。礼子さんが後を継いでから、口コミなどを中心に各地へその味を広めてきました。
扱う商品は、味噌、塩糀、醤油糀に野菜の味噌漬など。お勧めの食べ方を聞いてみました。「忙しいお母さんにも、手軽に食べて欲しい」と定番の味噌汁以外に白いご飯に直接塗って握るのが、菊池家定番の「生味噌おにぎり」。醤油糀、塩糀は「調味料の代わりに使って欲しい」と話します。
「ただ味噌を買うだけの場所にしたくない」。お店にお客さんが来ると、礼子さんは時間を忘れて話すのもしばしば。その瞳に映るのは、病から復帰し今も味噌を作り続ける母、サチさんの背中。「両親がお客さんと接して、評価されてきた『伝統の味』を守りたい」。母娘、今日も自慢の味噌に向き合い続けます。(鈴木 康平)
住所/茨城県久慈郡大子町下野宮765
TEL/0295-72-4008(FAXも同様)
営業時間/8:00~17:00
定休日/不定休(電話でお問合せください)
注文方法/電話かFAXでお願いします。(贈答用のご注文、ご相談もお受けします)
※配達等で外出している場合もありますので、訪問時には事前連絡をお勧めします。
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