昔ながらの商店街や歴史的建造物がある茨城県古河市は、店主の想いが伝わってくるようなカフェやレストラン、雑貨店がここ10年でぐっと増え、魅力を増しています。その仕掛け人の1人が岩井眼鏡店4代目・店主の岩井清志さんです。
岩井さんは本業の傍ら、10年ほど前にカフェができ、盛り上がり始めた地元の様子を見て「もっと盛り上げたい」と地域イベントの手伝いを開始。2015年5月からは、友人で、古河総合公園の魅力を伝える活動に取り組む金子典子さんと「トロマル」という蚤の市を立ち上げ、運営しています。
開催のきっかけは「ドイツで見た大小様々なトローデルマルクト(ドイツ語で蚤の市)で、地元の人たちが楽しそうに売り買いしているのを見て、古河でもやりたいと思った」(岩井さん)とのこと。初回はユネスコのメリナ・メルクール国際賞を受賞した、緑豊かな古河総合公園で開催。出店者は公募ではなく、関東の古物店や古書、レトロな食器や小物などを扱う雑貨店、飲食店を自ら訪れ、店主と話したうえで出店を誘いました。その結果、古物ブースに80店、飲食ブースに27店が集まり、当日は1万人が訪れ大盛況に終わりました。
2015年11月には第2回目として「トロマルプチ」を開催。マップ片手に古河市内のお店や小規模のマルシェを回る形式にしたところ1万9000人が来訪。創業以来、最高の売り上げになったお店もあったのだとか。
2016年5月8日には第3回目のトロマルが古河総合公園と市内各地で行われます。今回は「古河にまた来ていただけるよう、地元のお店を紹介する冊子を来場者に配る予定」だそうです。「次は地元の同い年をつなげるメディアを作りたい」と話す岩井さん。面白い仕掛けで、今後ますます古河のファンが増えそうです。(曽我 美穂)
場所/古河総合公園(愛称:公方公園)茨城県古河市鴻巣399-1
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