それぞれ街には、地元の人に愛される「お菓子屋」があり、洋菓子、和菓子共に、地元に根付く美味しいお菓子があります。
目黒区、東急東横線の学芸大学駅の程近くにある「マッターホーン」は1951年創業の老舗です。創業当初から、一店舗で販売することを続けており、お店、喫茶室ともに賑わいを見せる、地元の方に愛されるお店です。
マッターホーンに出かけたきっかけは、本で見かけた「バームクーヘンカット」を見て「食べてみたい」の一言でした。今まで、厚切りのバームクーヘンしか見たことがありませんでしたが、マッターホーンは1cm程度の薄切りです。
丁寧に重ねて焼かれたバームクーヘンは、しっとりしていながら、やや固めでしっかりとした味わいです。バターと卵が丁度よく使われており、固さ、甘さとが、絶妙なバランスです。
味はシンプルで素朴ではあるものの、上品で上等なバームクーヘンで、地元から愛され、誰もがおみやとして自信を持って贈答できる商品だということが分かります。
包装紙やシール、お菓子の缶は、創業当時から鈴木信太郎画伯の絵が描かれており、女の子とバラの花の絵は、どこかノスタルジックで心がなごみ、このような箱や包装紙で包んでもらうのがうれしく、食べたあとも箱を使いたくなるデザインです。
時代の空気が変わっても「ここだけ、一店舗主義」を貫く、作り手の気持ちや、お菓子に対する向き合い方を感じる事ができる味です。いつでも、どこでも欲しい物が手に入る時代に、そこでしか味わえない美味しさを楽しんでみませんか?
MATTERHORN [東京都目黒区]
「ゆたり」は時の広告社の登録商標です。
(登録第5290824号)