ゆたり倶楽部

[自然派レストラン] 記事数：48

◎自然派レストラン

UZAWA（ウザワ）
[茨城県守谷市]

「気取らないフレンチレストラン」に息づく
美しく滋味深い料理たち

　店先にトリコロールカラーのフランス国旗が掲げられたフレンチレストラン「UZAWA」。白・黒・銀を中心としたシックな色使いでまとめられたその外観は、観る者にスタイリッシュな印象を与えます。

　「気取らずに美味しく楽しくフランス料理が食べられる店を」というコンセプトのもと、守谷市で同店がオープンしたのは約3年前のこと。それから現在に至るまで地域の食材を活かしたフランス料理を提供し続けてきました。特に野菜はオーナーシェフ・鵜沢氏が自らの足で信頼の置ける地元農家を探し、新鮮な有機野菜を直接仕入れています。
　「同じ地域で採れた野菜であっても土が違えば味は変わるんです。つまり農家さんの数と同じだけの味、個性があると言えると思います。その中からウチのイメージに合った味を選び、料理に使わせて頂いています」

　その地元産の野菜がふんだんに使われた料理が運ばれてくると、まず目を惹くのはその美しさです。オードブルに使われているソースの鮮やかさ、スープの濃厚さを示すかのような深い色、そしてメインディッシュの盛りつけ、それぞれが調和し、ひとつの作品のように目を楽しませてくれます。それもそのはず、鵜沢氏は盛り付けのスキルアップのため、生け花の技術を修得。なんと師範証まで取得されたそうです。その繊細に盛り付けられた料理を口に運ぶと、えも言われぬ旨味が口中に広がります。
　「例えばムール貝なんかは多少苦手意識がある方もいると思うんです。ですが、本当に新鮮なムール貝は甘みがあって濃厚な味を出すんです。生きたまま店に入ってくるのでそういったところも楽しんでもらいたいですね。今後は男性一人でもカウンターでワインを片手に一皿料理でゆっくりできる、そんなレストランにしたいと思っています」
　洗練されたお店の中では気取らないシェフが作る、滋味深い、人間味あふれる味が生きていました。（y.h.）