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◎カフェ・レストラン

パンヤcroute
[茨城県水戸市]

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“ハード系パン”の魅力を発信する
パン職人が営むカフェ

 ヨーロッパの田舎町にありそうな雰囲気のある建物が印象的。車の往来が激しい国道の近くでありながら、緑に囲まれた立地をいかして設計された空間が静寂感をつくりだしています。ここは、パン職人の大野聡太郎さんが、ハード系パンのおいしい味わい方を多くの人に知ってもらうことを願い、2015年9月に開いたカフェ「パンヤcroute(クルート)」。だから、主役はハード系パン。

 「料理に合ったワインを提案するように、料理に合わせて1種類ずつ違うパンが出てくるような、パンと料理のコラボの楽しみ方を提供したい」と大野さん。「牛ホホ肉の赤ワイン煮込み」「オニオングラタンスープ」「豚肩ロースや鶏レバーなどのパテ」などの料理に付く「パンの盛り合わせ」は、その日に焼き上がった数種類のパンが盛り込まれたボリューム満点の内容。「自分の好みのパンをみつけて、料理との組み合わせを楽しんでもらえるように、いろいろな種類のパンを合わせるように心がけています」

 大野さんが作るパンは、素材の味がダイレクトに出るハード系。基本の材料は小麦粉、水、塩など、いたってシンプルですが、仏産や国産の小麦やライ麦、全粒粉など粉だけで10種類以上を使用。さらに、小麦とライ麦からおこす自家製酵母、イーストなど、作るパンごとに、それぞれの材料を使い分けます。フランス小麦100%のバゲット、ルヴァン種を使い吸水の多い生地から仕上げるパン・ド・ロデヴ、ライ麦の個性が強く出た酸味のあるパンなど、いずれも長時間発酵させ、噛みしめるほどに味わいを増すものばかり。店内ではパンの販売はもちろんのこと、ジャム、ピクルス、スペシャリティーコーヒー、「おちゃらか」のお茶などの食品、ブレッドナイフやリネン素材のエプロンなどの雑貨を扱っています。

 大野さんが水戸市泉町にパン屋を開いたのは2004年。当時はなかなか売れなかったというハード系パンは、健康志向の時代の流れと共に注目を集めるようになりました。これからもパン職人の熱い思いが、パン文化の新風を街に吹き込んでくれることでしょう。(海藤 和恵)

住所/茨城県水戸市米沢町379-12
TEL/029-309-9115
営業時間/10:00〜19:00
定休日/火曜、第1・2月曜

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