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◎カフェ・レストラン

はせがわ珈琲店
[栃木県足利市]

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ネコも憩う路地裏のクラシカルな珈琲店で
本格派はやしらいすとケーキを味わう午後

 JR足利駅北口から史跡足利学校に向かって5分ほど歩き、ネコが横切る路地を一本入ると、落ち着いた佇まいの建物が左手に現れます。昭和五十四年創業の「はせがわ珈琲店」です。

 入口から通された奥の空間には使い込まれた木製の椅子やテーブルがあり、それぞれの席に季節の生花がさりげなく飾られ、ステンドグラスでできたランプシェード越しの灯がやさしく手元を照らしています。店内に置かれた品々のしつらえやケーキの盛りつけ、カップに合わせて出される砂糖入れの使い方など、細部にまでセンスの良さが光ります。「うちにあるのは、そんなたいそうなものじゃないんですよ。ただ、開店当初からのお客様に本業の方がいて、いろいろ勉強させていただきました」とオーナーの長谷川洋子さん。
 そもそもは、喫茶店をやりたいという料理教室の先生をしていた洋子さんの後輩とその仲間に自宅手前の場所を提供し、その人たちに任せていたそうです。当初はオリジナルケーキと珈琲のみ、カウンター4席にテーブルが3つの小さな店でしたが、客足が増えほどなく手狭になったため、昭和三十年築の自宅の日本間を改装し、あらたな客席を元の店の奥に作りました。何か食事になるものを、と試行錯誤して一から作りあげた「はやしらいす」「びーふしちゅう」も20年ほど前からメニューに加わり、今では定番のチョコレートケーキと人気を分け合っています。
 現在は洋子さんが創業以来の味を引き継ぎ、夫の武雄さんと共に店に立っています。忙しい日は昔のスタッフのお子さんが手伝ってくれることもあるそうです。

 店の入口では推定11才の看板ネコ、ルルが寛いでいます。10年ほど前に子ネコと共に保護され、この店に来ました。「ネコは20年来欠かしたことはないわね。今はネコカフェなんてあるみたいだけど、うちは昔からいましたよ」と笑顔の洋子さん。ふと外をみると別のネコが店に近づいてきました。どうやら居心地が良いのは、人ばかりではないようです。(小森谷 郁)

住所/栃木県足利市伊勢町3丁目6-6
TEL/0284-41-2776
営業時間/11:00~20:00
定休日/火曜

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