ゆたり倶楽部

[本] 記事数：4

◎本

analog books
[栃木県日光市]

読むのはもちろん、眺めるだけでも楽しい…
そんな「本」との出会いがある場所。

※この記事は2009年5月に作成したものです。『analog books』は都合によりしばらくの間休業しています。
　もともとは倉庫だったというこの場所を、1年かけて改装し、2008年9月にオープンした「analog books」。ここには、古本市場で仕入れたり買取された文庫、雑誌などおよそ3500冊の本が並んでいます。

　「『本』自体がアナログなもの。こんな便利な時代だからこそ、活字があふれる『本』を大切にしたいと思ったんです」－。そんな思いがお店の名前には込められています。
　本の仕入れを担当しているのは、もともと本屋さんで勤めていたというオーナー片山あおいさんのご主人。表紙がかわいい本やディスプレイして映える本など、「雑貨」のような感覚で本を仕入れているそうです。その言葉のとおり、国内外の絵本やファッション誌はもちろん、何と昭和20年代に発行された「暮らしの手帖」(※現在も発行中)なども並べてあるんです。レトロな雰囲気を持つこの雑誌は、何年経っても魅力が衰えることはありません。また、県内はもちろん、県外からも定期的に訪れるお客さんもいて、多い方では10冊ほどまとめて買っていく方もいらっしゃるのだそうです。

　さらに、本の並べ方にもひと工夫が。面陳(めんちん)といって本の表紙をできるだけ見せるように並べているんです。表紙が並んだ店内は、まるでアートギャラリーのよう。背表紙からは感じられない、本のパワーが伝わってきます。
　「本って、自分の知らない世界が広がるんです。心が豊かになりますよね。」そう語るのは店番をしながら、スローライフ系の雑誌を読むのが楽しみだというあおいさん。「特に雑誌などは出回るサイクルがとても早いので、魅力あるものを見逃してしまっている事が多いはず。ここでそういった本に巡り合ってもらえればと思います。」－。ぜひ、ここでもう一度「本」との出会いをしませんか。（Y.K.）