ゆたり倶楽部

[アンティーク] 記事数：6

◎アンティーク

K.Cube Ltd（ケイ・キューブ）
[茨城県つくば市]

アンティーク陶磁器や英国紳士ご用達の旅行鞄など、
充実の品揃えが魅力

　つくば市を走るサイエンス大通り沿い。周囲の木立や田畑の緑に溶け込むようなブリティッシュグリーンが、英国骨董の店「K.Cube」の目印です。奥さまの倉持里和子さんにお話しをうかがいました。

　「もともとは日本の骨董が趣味だったんです。それが主人と出かけたイギリス旅行がきっかけで英国骨董の魅力に強く惹かれるようになって。集めたアンティークを最初はギャラリーとして展示していたのですが、お客様の声に押されて開店を決意。土浦で自営業を営んでいた夫も早めのリタイヤを望んでいたので、二人で相談し、つくばに住居兼用のこの店舗を建てました」と奥様。そのオープンから14年。品揃えの豊富さや審美眼の高さ、さらに都心に比べて価格も手頃、ということもあり、今では遠くは沖縄からも通うほどのファンもできるほどの人気店となりました。

　里和子さんが担当するのは大通りに面した本店。華やかな空間には、ビクトリア時代の陶磁器やガラス、シルバー製品、レースやジュエリーなどが所狭しと並びます。一方、息子の武顕さんが担当する「アネックス」はガラリと雰囲気が変わったトラッドスタイル。英国製ツイードジャケットやネクタイなどの紳士服＆雑貨、そして日本ではまだ珍しい「グローブ・トロッター社」の旅行鞄正規取り扱いなど、徹底した英国紳士スタイルへのこだわりがうかがえます。

　「今は買い付けは年3回。息子と二人でレンタカーを走らせてカントリーサイドを回ります。私はとにかくイギリス雑貨の花柄が好きで、息子や夫はイギリスの人々のモノへの愛着や暮らしぶりに魅力を感じているようですね。つくばは知識人が多く、お客様から学ばせてもらうこともとても多い。主人は将来のイギリス移住を夢見ているようですが、私は買い付けに行けなくなってもずっと店には出ていたいなぁ、と思いますね」と里和子さん。その充実した笑顔からは、つくばに居ながらにして、充分に英国流の心豊かな暮らしを満喫している様子がうかがえました。（森田）