小林山達磨寺に向かう道の途中にある森のパン屋さん。駐車場に入ると、ラビットが描かれたお手製の看板が目に入ります。「この奥だヨ!」看板に記された言葉の通り、雰囲気ある小道を進むと緑色のメルヘンな建物が現れました。
店内には、存在感のある石窯。耐火レンガ壁面は、ビー玉や焼き物などで装飾されているのですが、その全てが自作というから驚きです。それもその筈、店主の荻野さんは、陶芸家でもあります。以前はパン屋さんと並行して陶芸教室を開いていたそうです。
陶芸の知識を活かして、つくられた石窯は現在で三基目です。実は、昨年3.11大地震の影響を受け石窯は重大なダメージを受けました。途方にくれる荻野さん。その荻野さんを励まし力を貸して下さったのは常連さんだったそうです。みんなで団結、材料を運びレンガを組み苦心の末に石窯は完成しました。その想いを受けとめ荻野さんは、毎日パン作りに励みます。石窯に薪をくべ丁寧に一つ一つ焼き上げるパン。薪のほのかな香りがパンの風味にマッチ。さすが香りが違います。手間隙かけて作られた天然酵母パンは、噛めば噛むほど素材本来の味わい、しっかりとした食感が楽しめます。外はパリッ中はふんわりと素朴な味です。
自然派思考の荻野さんは、生活スタイルも天然にこだわります。食べ物はもちろん、肌につける化粧水も手作りです。取材中、自家製の薬草茶を御馳走になりました。
「どくだみ・よもぎ・びわなどがブレンドされていてビタミンCが豊富ですよ」
「体は正直だから、良いものを取り入れると体は健康にキレイになります」笑顔で話を続ける荻野さん。今では話を聞きたい、アドバイスを受けたいと訪れるお客様も多いとか。お客様と向き合い心の交流を大切にしたパン屋。それが森のパン屋さんです。
「安心安全を届けたい。将来は薬膳パンを作るつもりです」優しい口調の中にあふれるバイタリティ。探究心は尽きる事がありません。(E.F.)
住所/群馬県高崎市鼻高町313-1
TEL/027-325-0835
営業時間/11:00~売り切れ次第終了 (夏季10:30~)
定休日/火曜日及び強い雨の日
「ゆたり」は時の広告社の登録商標です。
(登録第5290824号)