数年前、整理収納アドバイザー仲間から「アサーション」というコミュニケーションの考え方があると教えてもらい、本を買って読んだことがあります。
アサーションとは「あなたもOK、わたしもOK」という考え方。
自分の考えを押し通そうとか、自分が一歩も二歩もさがってなどと偏ったものではないのです。
読後の感想は、「そんなにうまくいくわけがない」。
すぐにブックオフに売りました。
3月に県民大学で子育て中の人を対象にした自分を癒すメンタルケア講座に参加した中の一番最後がこのアサーションでした。
一度挫折しているものの、とても興味があったので、楽しみにしていました。
講座の中では受講生が困った場面に遭遇した時のことを実演してどうすれば、お互いが気持よく交渉できるのかというワークをした際、
私にとても似ている状況の方がいて、私が上手にコミュニケーションがとれなかった理由がこのワークでなんとなく理解できました。
けれど、理解しただけではできないもの。
シュミレーションしてみてください。
飲み会で、参加していた全員がが2次会に行っても、自分は行きたくない。
疲れている(あるいは見たいテレビがある)という理由で「私は帰ります。楽しんできてね♪」と心から言えるアサーション。
電車の中でうるさくしている人に「すみません、少し静かにしてもらえますか?」とお願いするのもアサーション。
「何か事情があって大きな声を出しているのかな」と慮る気持ちに責任を持つ(つまりぐちぐち言わない)のもアサーション。
私が書くと、余計分かりにくいですね。。。
でも!絶対にこのアサーションを身につけておくと自分もラクになるし、周りの人も私のことを理解してくれるようになる可能性が広がるし、
理解してもらえたなら、自分も相手と今までよりもっとおおらかに付き合えるようになると思いました。
この講座の中の参考文献として紹介されていたのが、この「アサーション入門」です。
実は講座を受け、この本を読みいろいろ試しています。
ドキドキしてますが、私の周りの方は心の広い方ばかりでアサーションの経験を積ませていただいているところなのです。
(家族、友達。みなさんありがとう!)
今までと変ったことは、
「できません」という代わりに代替案を提案する、とか。
「申し訳ないのですが、実は・・・」という定型文を作るとか。
そんな感じで、自分の要求も相手の要求も満たせるようになってきたように感じます。
この本の中でとても衝撃的だったのは、「謝ることは権利」だということ。
誰にでも失敗や間違いはあります。
一生懸命やっても失敗してしまうこともあります。
本の引用をします(P.66)
完璧に戻せないことについて、不完全不完全ながらも償おう、謝ろうとすることは人間にとって大切な権利です。それを認めることによって、自他共に尊重するアサーティブなやり取りが可能になり、失敗を経ても、いい人間関係の継続が可能になるのです。
本の中では、形見の壺を子供が不注意で割ってしまった時の親の対応について例が載っています。
そんな時、親の立場だったらみなさんなら子供にどんなふうに向き合いますか?
ここでアサーティブなやり取りとは?
気になった方は、是非読んでみてください。
相手を尊重して自分も尊重するコミュニケーションの心地よさに、きっと気がつくはずです。
アサーション入門 自分も相手も大切にする自己表現法
平木 典子 著 講談社現代新書
Trackback(0) Comments(4) by つき|2012-04-09 22:10
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