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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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地方の思い

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鈍行で鹿児島中央まで旅をしました。
丸丸2日間、ひたすら電車に揺られ、いきあたりばったりで宿を求め
という、昨今ではなかなかできない、時間の使い方をしてみたのですが、
電車に乗っている間、外の景色を眺めながら
いろいろなことを考えました。

田舎の風景というものは、都心に生活する私にとって
その長閑さは羨ましくもありますが
同時に、自分がその土地で生活することを想像すると
ちょっと我慢できないだろうなという、何とも言えない閉塞感を感じます。
ちょうど、土日だったこともあって
電車の中は、地方都市にお買い物に行く
地元の女性(または買い物帰りの)であふれていましたが
その、嬉々とした表情を見ると、
「ああ、この連休を利用して、買い物して、
存分に羽を伸ばしたいんだな」という心の内が伝わってくるようでした。

車窓からの眺めは、ひたすら、海と畑。
こういう土地に、原発がやってくるということ・・・・

それは、万単位の雇用を生み出し、出稼ぎを抑え、
飲食店や宿ができ、人が行き交うようになって
それなりに、土地を潤し、それなりに希望だったのでしょう。
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そう考えると、
都会に住み、地方の閉塞感や過疎を、実感としてわかっていない私が
ただ「脱原発」を叫ぶのは、どこか、無責任な気がしました。
沖縄が、米軍基地なしでも成り立つようにするのを考えるのと同様に
福島をはじめとする、原発を持つ土地が
この先、なにをよりどころにし、希望にできるのかを、
同時に考えなければ、ならないと。

社会の大半は、消費することこそ、経済発展の近道と考える傾向がありますが
そろそろ、そんな考えはもう限界だ、たくさんだ、と思う人が増えてもいい気がします。
そして、方向を転換すべきなのは、まず、東京ではないでしょうか。
私たち東京人は、地方に食べさせてもらい、
にもかかわらず、自分たちのいらないものを、地方に押し付けてきました。
この矛盾に、一人一人が気づき、
早く、うわべだけの経済復興に、待ったをかけるべきなのです。

それをわかっていながら、なかなか大きな動きにならない原因は
すでに出来上がってしまった格差にあるような気がします。
富みや権利を持っている人たちは、それを手放すのが怖くなる・・・
すぐ隣で飢えている人を助けることさえ躊躇する、
それが積み重なってしまっていることが
あらゆる社会運動を前進しにくくしているような気がします。

でも、私たちはいつも、気づくチャンスを与えられています。
今日だって、
目の前のお金に一喜一憂することが、どういう結果になるかは
東京都知事が教えてくれたじゃないですか。

淡々とつづく日本の景色を見られたことは
チープな鈍行旅行だからできたことです。
のぞみやら、リニア新幹線などに乗るのではなく
時間をかけた旅は、いろいろなことを教えてくれるものですね・・・・

Trackback(0) Comments(1) by 鯨エマ|2013-12-20 00:12

▽コメント▽
Commented by 承認待ち 12/20 18:38

掲載承認待ちです


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