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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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平和への手紙

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12・13日の戦争ドキュメンタリー映画を観る2日間でおこなう、
朗読の稽古がはじまった。
紹介や、新聞での宣伝で集まってくれた
高校生2名と大学生2名。
若い方たちとひごろ接する機会がないので、
緊張するのはこちらのほうだ。
時間になって、70代のSさん登場。
今回、レーガンだいとうりょうの手紙を読んでもらうのだが
あらわれたとたん、ほっとしている私。
なんだか最近シニア世代の中にいることが
当たり前になってしまい、同級生のように安心するのである。

さて、何を読もうか、いろいろ考えたのだが
4つ候補をもっていき、
高校生に選んでもらった。

2日間で3つの文章をよむことになった。

ひとつは1985年にアメリカの高校生が
レーガン大統領に宛てて書いた「平和への手紙」
これは、高校生のマイケル君がお爺さんと一緒に
硫黄島のセレモニーに参加したとき
受けた衝撃を、当時の大統領に宛てて
手紙として送ったものだ。
アメリカのこうこうせいらしく、
大統領にも「あなた」といい、素直に表現したその気持ちは
エッセイコンクールで優勝した。
これを、大学生の2人に日替わりでよんでもらう。

そして、この手紙に対するレーガン大統領の返信を
私が明大で担当する講座に来てくださっている
Sさんに読んで頂く。

そして、女子高生のIさんは、硫黄島で、
日本人に降伏を説得する役目を担った日系人の手記を、
もうひとりのH子ちゃんは、
向田邦子さんのエッセイ「字のない葉書」を読む。

一度読んでみると、やはり一度の練習では難しいと感じる。
もう2日、集まって練習をすることにした。
12日の本番まであと少ししかないのだが
よく時間を作ってくれたと思う。
2人が選んでくれた文章は、まったく違うものだが
私は少しでも読みたいもののほうが
今回の「きっかけつくり」を目的とした上映会には
いいのではないかと思った。

たどたどしい若者の言葉に
70代のSさん、やさしく声をかけ、
「知らないと思って持ってきた。」と、
硫黄島の資料をこぴ^して持ってきてくださった。
彼のように戦争を体験したかたにとっては、
われわれが、資料として見ようとする
戦争映画、たとえば「硫黄島からの手紙」も、
くだらないシロモノに映ってしまうらしいのだが
それでも、「体験者がくだらない、という映画が
どんな映画なのか、ぜひ、みていみるといい。」といった。

私も戦争を知らず、
だから、こんな企画をすることは、
どこか気恥ずかしく、申し訳ない。
でもやる。
「全然ちがう、こんなもんじゃないよ。」といわれれば、
それをきっかけに、また話を聞けばいいと、
半ば開き直っている。

しかし、Sさんの声は見事。
マイクなしで、すこーんと響く。
不安な私に、つかまる所を下さるような存在だ。
感謝。
よし、やろう。

~本日のありがとう~
突然振った、「引率」を引き受けてくださったMさん、
稽古場の片づけを最後までやってくださったCちゃん
ありがとうございました。

Trackback(0) Comments(4) by 鯨エマ|2010-08-07 07:07

▽コメント▽
Commented by うさぽん 08/07 14:14

色々な考えの方が居ます

私の夫も、そんな事して何に成る と言う人だから

私は、後世に伝える義務が有ると思う
私の父から聞いた戦争の現実を、母から聞いた爆撃の恐ろしさを

人間が人間で無くなる戦争
愚かな行為で有る事を、原爆の悲惨さを伝えて核無き世界の実現を願って行動を!

価値観の違いを、痛切に感じます

違って当たり前なのですが

Commented by ema 08/07 18:38

うさぽん様
その「伝え方」がむつかしいですね。いったい、若者はどこにいるんだと、自分の行動範囲が狭いのかもしれませんが、もどかしいですよ。今度の上映会では、世代によってどれくらい反応が違うか、楽しみです。

Commented by おじじ 08/08 01:44

戦争があって批判があり反省がある、そんな繰り返しの人間の歴史、原因はどうあれ世界のあちこちで今だに煙りが上がってるのも現状だ、せめてわしらが生きている間は戦争をおこしてほしくない、勝手な事を思う小心者のこの季節だ。

Commented by ema 08/10 03:07

おじじ様
ちょうど今日、稽古場に取材に来てくれた記者さんと、どうやって体験していないわれわれが、語り継ごうか・・・というはなしをしておりました。「わしらの子供が生きている間は・・・」と、おもっていれば、すこしずつ戦後は延長されると、希望を捨てずに思い続けたいです。


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