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[鯨エマの海千山千] 記事数:1742

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心ふるえる舞台

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今日は2本の芝居を観る。

片方は「観る」・・・というか、スタッフとして。
劇団銅鑼の音声ガイド千秋楽だった。
私がいるのは、客席一番前、
つまり、かぶりつきの、一番上手側だ。
特等席なので、ついつい、舞台に見入りそうになる。
いかん、仕事仕事。
ちなみに、写真が、私の音声ガイドグッズ。
台本と、IPレコーダー。
このレコーダーの先のケーブルの、さらに先に
イヤホンがある。


今日の利用者さんは、
「今までで、一番クリアに聞こえる」
と、いってくださった。
ああ、生きてて良かった。
この一言が一番嬉しいよ。
これからは、切り替え音の消去が課題。

それにしても、この「はい、奥田製作所。」は
初演に比べてぐ~~~~~んと、素晴らしい芝居になった。
特に主役の横手寿男さんは、信じられないような変わりようで、
たった1年で、俳優がこうも変化するのかと、
私は感動と尊敬のまなざしで眺めてしまったよ。
銅鑼さんが上演するような、
心温まる、どこかアナログなお芝居というのは、
観る人によっては「現実は、そんなにうまく行くはずないよ。」
と、思ってしまいがちだが、
そこを、役者の表現力で、ぐぐぐっと、説得力のあるものに、
変えてしまったのだ。

音声ガイドの利用者さんに
ガイドについて感想を聞いた後、
「お芝居のほうはいかがでしたか?」と伺うと
「ハッピーエンドでよかった。」
と、おっしゃった。
私たちが求めるものは、やはり希望なのだ。
それが、無理なく伝わったのだなと、
私は思わず、目頭が熱くなってしまった。

さて、ウルウルしている場合ではない。
バラシです。
私は自分の機材だけ片付けて、
退散させていただいた。
夜は、以前歌を習っていたS先生が指導する
洗足音楽大学のミュージカルの発表があるのだ。

人身事故の田園都市線を乗り越えて、
10分遅刻で劇場到着。
演目は「FAME」。
かの有名なブロードウェイミュージカルだ。
2時間半の大作。
つきなみな言い方だが、素晴らしい舞台だった。
S先生いわく、「4年間の集大成」だと。
(そうか、かんじゅく座も4年。
そろそろ集大成といえるものを作りたいものだが・・・)

大学ならではの恵まれたホール、広い舞台の上で
全力でのぞむ若者というのは気持ちがいいものだ。
マスコミで取り上げられる、軟弱な若者たちとは
比べ物にならない、熱い若人たちが
ここにいますよ!!と、新聞社に電話をかけたいくらいだった。

思い出した。
私はこういう舞台にあこがれて芝居を始めたのだった。
大きな舞台で、歌い、踊り、演じる。
高校時代のバイブルは、劇団四季だったワタクシ。
当時は、まさかキャパ100人以下の小劇場で活動するとは
思っていなかった。
時給500円でバイトをし、1万円たまると、
東京にミュージカルをみに出かけていた。
そして、帰りの電車の中では
小躍りしていたものだ。

今日は、大学生の発表会だったのに、
当時、四季を見ていたときと同じような心の震えを感じた。

帰宅すると、玄関に、半濡れの新聞紙。
そうだ、今朝玄関を開けたら
雨にぬれた新聞紙がポストから半分はみだしていたので、
しかたなく置いて出かけたのだった。
毎朝楽しみにしている干支の占いをよむ。
「うし  千年の松、青々と空にそびゆる意あり。
思う存分に事を行って大吉祥」
朝、よんでおくんだった・・・・
もう23時じゃないのよ、ったく。
でも、2本の芝居に出会えてよかった。
勇気をありがとう。

~本日のありがとう~
「遅刻しそうです」メールを送ったワタクシに、
道順メールを返信してくださったS先生
ありがとうございました。

Trackback(0) Comments(2) by 鯨エマ|2010-02-13 23:11

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