頼みごとも、度を越せば図々しいが
図々しく見えるかどうかは、その人の手腕によるもの。
今日は映画のチケットつくり。
先日、デザイナーが送ってくれたデータを
さて、どうやって、印刷しようかと考えていたが、
これはもう、立派なコピー機を持つ某社にいって
「コピー機、使わせてください!」と清々堂々頼むしかなかった。
だって、わが家のプリンターはモノクロだし、
特殊な用紙は吸い込んでくれないし、
だからといってコンビニにいけば、持ち込み用紙は使わせてくれないし・・・。
私の友人の中に、頼みごとがうまい人が何人かいる。
そのなかのひとり、男性Aは、
どこに行っても自分の家のように振る舞い、
そこにおいてある高級そうなチョコレートを、
「食べていいですか?」と、平気で聞ける度胸の持ち主。
否、彼にとっては度胸でもなんでもない、
普通の質問なのだ。
これで、彼が嫌われているかといえば、そんなことはなさそうだ。
女友達Hは、おごられ上手。
「御馳走になりま~~す!」と、大声でいえてしまう。
彼女が、図々しいヤツだと思われているかといえば
決してそんなことはない。
それどころか、かなりモテル。
別の女友達Mは、大人しい。
大人しいからだろうか。
たまに発する願いは、悉く聞き入れられる。
そうそう、むかしの役者仲間には
ほっといてもオバサンたちが寄ってきて
いろいろ買ってくれるようなヤツがいた。
「最近、●●に、興味あるんすよねえ・・・」
何ていおうものなら、次の日には数個はそろう勢い。
まさに、オバサマキラー。
じゃあ、私はこの、困った事態に、
どんな表情で懇願すれば良いのだろうか。
笑顔と勢いで「お願いしま~~す!」みたいなノリだろうか。
それとも、よく行く場所なのだから
イチイチ断らずに、堂々とコピー機に直行してしまえば良いのだろうか。
悩んだ挙句、私はやはり、役員であるK氏に電話をした。
「お願いがございます。コ、コ、コピー機を・・・」
正直に頼むのが一番心が落ち着く。
しかし、K氏に頼むと必ず、
「じゃあ、○○さんに言っとくから。」と
部下が若干1名、動くことになってしまう。
これが申し訳ないのだ。
しかし、ここは逼迫した状況を駆け抜けるために
遠慮している余裕はない。
助けてもらわなければ!!
コピーの準備ができて、
さあ、紙を差し込む段になり部下のN女史に聞かれる。
「何枚ですか?」
「159枚。」
「・・・・」
さすがにおおすぎだわよね。
カラーだもん、絶句するのも無理ないわ。
印刷を終えた私は、感謝の気持ちを全身で表すべく
K氏とN女史に深々とお辞儀をした。
「なんか、元気ないんじゃない?」
そう、私は頼みごとをするときに萎縮するという悪い癖がある。
どうせ、同じ頼むなら元気よくお礼を言えば良いものを・・・。
こうして、チケットは出来上がった。
これを切って、裏にハンコを押して、1300枚のチケットが出来上がるのだ。
印刷されたチケットのシートをカバンに入れたまま、
お世話になっている飲み屋さんに寄ると、
常連で、カラムニスト(よく絡んでくる人)のN氏がいた。
「お!Nさんだ!ねえ、いい映画あるんだけど・・・」
私はあっという間に10枚のチケットをその場で売っていた。
頼めるか頼めないかは相手によるんだわ。
~本日のありがとう~
Nさん、たとえ、酔った勢いでも、
チケット買ってくださってありがとうございました。
決してレシートと一緒に捨てたりしないでね。
Trackback(0) Comments(2) by 鯨エマ|2008-11-26 00:12
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