東京新聞芸能欄に劇団四季の「キャッツ」東京公演が
来年4月、千秋楽を迎えるという記事。
この「キャッツ」こそ、私の心にカミナリを走らせた
運命の舞台である。
今年25周年という超ロングランであるから
私の見た初演というのは、小学校4年生に遡る。
今でも忘れない。
あの舞台セット、ゴキブリのダンス、
天上に上るグリザベラ・・・
姉が買ってもらったサウンドトラックのLP盤を
毎日聴いて、歌って、全曲覚えた。
同じくこのミュージカルを見た親友と、
通学の電車の中で大声で歌ったものだ。
「♪台所や食堂で~~大きな音が聞こえて~~
書斎で大事な花瓶の~~
割れる音がしたときは~~~
皆家族は口をそろえてっ!!
また、マンゴジェリー~~とっ!
ランプルティーザァ!
二人の仕業は~~♪」
この歌を二人で掛け合いでやるのだ。
もう電車の中は劇場だった。
「キャッツ」がきっかけで、劇団四季に夢中になり、
高校時代にバイトを始めてからは、ちょこちょこと
学校帰りに観劇に行くようになった。
高校生には、7000円のチケットは高かったけど
あの時期に見ておいてよかったと思う。
10年後、また同じ演目を観にいったら、
全員キャストが代わっているにもかかわらず
まったく同じ芝居で驚いた。
その伝統は25年たった今も変わらず・・・・だろう。
その「変わらなさ」を批判する人もいるが、
スタイルを貫きとおす徹底したやり方、確実な技術は
だれも否定できないだろう。
それにしてもよほど衝撃的だったのか
あの歌をいまだに歌えるというのは
歌詞もメロディも、本当に魅力的だったからだろう。
なによりも好きだったナンバーは
老猫が昔、名脇役だった頃を回顧する歌。
「喝采あびた、二枚目だったとさ・・・
その面影は今いずこ~~
微笑みながら目を細めて昔はよかったとつぶやく・・・
こやの近くの安い酒場で仲間におごられ・・・」
とかなんとか。
「役者」という人生に当時から敏感だった私は
老齢で影を潜めてゆく彼の生き様を
実感が伴わないながらに、
一生懸命イメージしていた。
改めて・・・・
あの衝撃を、あんな感動を振りまく仕事がしたくて、
私は役者の道を選んだのだった。
今の自分に何ができているのか、もう言わなくても
その力足りなさはわかっているけれど、
いくつになってもできる職業なのだから
今日も明日も、これからもずっと、
カミナリが走るような舞台をめざして・・・・。
~本日のありがとう~
今日ようやく、今年の新米を頂きます!
富山のサカタニ農産さま、
おいしいを、ありがとう。
これたべて、明日も頑張ります!
by 鯨エマ|2008-10-17 16:04
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