小道具調達に走り回る日々が、再開。
本日は「抽斗」 (ひきだし)
もう、すんばらしいのがお借りできましたあ!
日本のお茶の間、というにおいがプンプンする、木製抽斗。
これだけで、芝居がうまく行くような気がしてしまうわ。
朝、受け取ってしまったものだから、今日は一日中持って歩いてました!
この小道具、買ってそろえたほうが手っ取り早いのだが
なるべく借りるようにしているのにはワケがある。
お金がかからないように、ではない。
千秋楽後の処理が大変だからだ。
芝居のたんびにわが家にものが増えてゆくのを
もうこれ以上見過ごすわけには行かない。
いまや、主宰する劇団は海千山千だけではなく
シニア劇団「かんじゅく座」もあるわけで、
ちいさなライブもいれれば、年間4本くらいは公演を打っている。
残念ながら、使いまわせるものはほとんどない。
6月の公演のとき、パネルが出たので、
これは次回も使いまわそうと思って倉庫を借りた。
そのほかに、こまごましたものも残ったから
これもつめこもう。
1.5畳の倉庫は、この公演の残骸だけでまんぱんになった。
倉庫がひと月1万2千円として、
8ヵ月後に使うパネルを残しておくのが、
果たして効率いいのか悪いのか?
それでも、ごみになるのは忍びないし
倉庫があれば、何かと便利だし
と、自分を納得させている。
理想を言えば、公演ごとに適した大道具、小道具を
調達すべきだけど
これらが「ごみ」になるとおもうと、
なんか、エコロジストとしては
良心の呵責にさいなまれるわ・・・。
それを言い出したらきりがない。
チラシにしたって、仕込み日の弁当の空箱にしたって
日々、お世話になっているバミリのテープにしたって
演劇イコール消耗といってもいいくらいに
資源を使っている。
(演劇に限ったことではないけど)
16年前、いまうちの劇団の音楽を担当している森田氏が
まだアイドル歌手だったころ
(厳密にはファッション系の
ロックかすってるシンガーソングライター?)
当時、彼はKATSUMIと
ジョイントコンサートなどをなさっていたのだが
唄っている合間に
「俺たち人間は、地球の寄生虫だ!」なんてことを
マイクで叫んでおられましたっけ。
(どうでもいいけど、そのときの衣裳が似合っていなかったことを
妙に覚えているんだな)
一人のしがないファンだった私は
「よくわかっているじゃないか!森田浩司!」
なんてシンパシイを感じていたんだな。
あれからずううっと、私は資源の消費を続け
崇拝している森田氏だって、もちろん消費を続けるどころか
お子さんまで作ったわけだから、消費も倍に増え、
そうやって、寄生虫たちは笑ったりしながら生きてきた。
勝手なもんだが、「使い捨てる」習慣はとめられない。
舞台の大道具小道具もしかり。
すいません地球・・・・と、方向も定まらずに
心の中で頭を下げるのであるよ。
膨大な書類が、コンパクトなデータになる時代がきたのに
大道具がデータになって持ち運びできる時代は・・・
こないよね、さすがに。
» Tags:演劇,
by 鯨エマ|2007-11-15 09:09
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